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横浜みなとみらいパーソナルジム 記事まとめpart60

2019/04/29
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○筋収縮の形態

4つの筋収縮形態のうち、トレーニング現場で最も多く使われているのは等張力性収縮。



・等尺性収縮

筋収縮とは、筋肉が中心方向に向かって力を出すこと。



縮みながら力を出すわけですから、筋収縮の状態を表すためのパラメーターは「カ」と「長さ」になります。



この2つが時間とともに変化していくこと、それが筋収縮の本質です。



理屈は単純なのですが、カも長さも時々刻々と変わるので、筋の特性を調べるのは実際はそれほど簡単なことではありません。



そこで、筋肉の置かれている条件を単純化することにより、筋力や筋長を測る方法がいくつかあります。



その方法の1つ目は等尺性収縮。



握力や背筋力を測るときのように筋肉の両端が固定された状態にします。



そうすると筋肉の長さが変わらないので、時間とともに変化する力を測定すればいいという単純な測定方法になります。



これは、握力計や背筋力計で発揮される最大筋力が高い人は、物を持ち上げる力や動きの中で発揮する力も強い、という前提で計測されています。



しかし、現実にはそれはイコールではありません。



例えば、背筋力計で200㎏の数値が出たとしても、200㎏のバーベルをデッドリフトで持ち上げるのは無理でしょう。



おそらく1RM (1回だけ挙げられる重さ)は170gほどに落ちると思われます。



等尺性収縮はわかりやすい方法なので伝統的によく行われていますが、必ずしも運動の中で発揮される正確なカき測定できるわけではないのです。



・等張力性収縮

2つ目は,等張力性収縮。これは等尺性収縮とは逆で、筋肉が出す力を一定にする方法です。



一番簡単なのは、プーリー(滑車)を介したケーブルを使って負荷を引いていくやり方です。



プーリーによって関節の角度にかかわらず筋肉にかかる負荷が一定になるので、ケーブルを一定の速さで引き上げれば,理論的には等張力性収縮が成立します。





しかし、これにも問題はあります。



負荷が動き出した後は速度をを一定にすることもできますが、速度ゼロの負荷を動かし始めるときは、慣性に逆らって負荷を加速しなければいけません。



つまり、最初に発揮する力はどうしても大きくならざるを得ません。



また、筋肉には長さに応じて筋力が変わるという特性があるため、筋肉の収縮が進むに従って最大筋力も時々刻々と変わってしまいます。



この理由によっても、筋肉にとっての負荷は必ずしも一定ではなくなります。



ということで、見かけは等張力なのですが、筋肉の立場からすると、常に同じ条件ではなくなってしまうわけです。



本当に正確な数値を測るためには、負荷が一定になるようにモーターでコントロールしたり、筋力が途中で変わらないようにごく短い収縮範囲の間で性質を調べたりするなどの厳密な条件が必要になり、実験手法としては非常に難しいものになります。





・等速性収縮

3つ目は、等速性収縮。実は筋肉には一定の負荷の下、張力が一定をキープしている間は同じ速度で収縮するという特性があります。



数十年前に報告されているこの性質を利用して、モーターなどで外側から筋肉が縮む速度を一定にすると、ある一定の速度の下で筋肉が発揮できる力を測る事とと同じことになります。



この方法は一定の速度でモーターを動かせばいいだけなので、等張力性収縮の測定よりずっと簡単です。



これは逆から見ると、ある筋力を発揮するときに筋肉が出せる速度を測っているところが、これにもいろいろと制約があります。



速度を一定にして力を測ることと、力を一定にして速度を測ることとは厳密には1.1にはならず、速度を一定に制御しても筋肉が出す力は変化しています。



ということで、等速性収縮はあくまでも簡便的なものであり、筋肉そのものの性質を詳細に調べるのにはあまり向いていません。



とはいえ、理想の条件ではないまでも比較的簡単に筋肉の情報を得ることができるので、トレーニング科学の分野ではこの等速性筋力計が主に使われます。



本日もご観覧頂きありがとうございました。